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新卒のかんづめ×静岡経済研究所 静岡経済白書

静岡県内主要産業の動向

4 製紙

製造品出荷額:7,323億円 全国シェア:10.9%(2013年、工業統計)

日本一の紙生産地、衛生用紙などで高い全国シェア

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 豊富な森林資源と水資源に恵まれた静岡県には、富士・富士宮地区を中心に古くから製紙工場が集積してきた。原料の多くを輸入材が占めるようになって以降は、田子の浦港などの港湾が原料調達に貢献している。また、首都圏に近いというメリットは、単に「大消費地に近い」という販売面にとどまらず、原料となる古紙集荷の面でも有利に働き、脱墨・漂白技術も発達してきた。
 製紙業の品目は、大きく紙(洋紙)と板紙に分かれ、さらに紙は新聞巻取紙、印刷・情報用紙、包装用紙、衛生用紙、雑種紙の5つ、板紙は段ボール原紙、紙器用板紙、その他の板紙の3つに分類される。本県では、トイレ紙やティッシュなどの衛生用紙や、白板紙(紙箱の材料)などの紙器用板紙、段ボール箱に使われる段ボール原紙のシェアが高く、製造品出荷額は日本一の生産量を誇っている。しかし近年では、大手企業の生産縮小もあり、ややシェアを落としている。(図表1)

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トイレ紙は価格堅調、今後は新素材CNFにも期待

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 製紙業の生産量は、景気低迷や人口減少、ペーパーレス化の進展から低迷が続いている。また、近年の円安にもかかわらず、輸入品の存在感が増している。とくにティッシュでは、大手スーパーのPB品として紙箱を省いた廉価品が中国から輸入され、一定のシェアを獲得した。一方、トイレ紙では、平成26年4月の消費増税前後から製品価格が比較的堅調に推移している。(図表2)価格訴求的な販売が減少したことに加え、三枚重ねの製品、柄や香りを付けて付加価値を高めた製品など、多様化が進んだことも、価格引下げ圧力の軽減につながっている。
 産業用紙のうち段ボール原紙は、売上の4割を占める加工食品向けで調理食品の需要が伸びるなど堅調に推移し、ネット通販などでの需要も高まっている。これに対して、白板紙は、包装簡素化の影響で需要はやや減少している。なお、27年には紙由来の新素材「セルロースナノファイバー(CNF)」実用化に向けて県が新組織を設立。用途開発は当面、大企業が中心となるが、動向は注視していく必要があろう。

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