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新卒のかんづめ×静岡経済研究所 静岡経済白書

静岡県内主要産業の動向

1 製茶

荒茶生産量:33,100トン 全国シェア:39.6%(2014年、作物統計)

リーフ茶離れに危機感強める「茶の都」

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 静岡県は、茶園面積や荒茶(茶葉を蒸気で加熱乾燥させた精製前の一次加工品)生産量が全国の約4割を占め、「茶の都」とも称される。荒茶生産量では鹿児島県の追上げを受ける(図表1)が、荒茶に火入れ(乾燥)、選別、合組(ブレンド)を行って作る最終製品「仕上茶」の出荷額では、全国の過半を占めている。
 一方、需要面では、消費者のリーフ茶離れは大きな課題である。急須で淹れるリーフ茶は、茶本来の味わいを堪能でき、茶の大半はこの形態で消費されてきた。しかし近年では、お湯の温度調節や茶殻の処理などさまざまな手間が敬遠され、東日本大震災以降は風評被害で贈答や仏事の需要が減少、ペットボトルなど手軽な茶飲料へのシフトもあり、支出金額・購入数量とも減少傾向が顕著になっている。(図表2)

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冷茶・和紅茶の普及促進や海外市場の開拓に活路

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 こうした中、新たな茶種や楽しみ方を提案し、需要を喚起する試みが進んでいる。その1つがリーフ茶を使った水出し冷茶である。専用ポットがヒットするなど販売も好調で、平成27年に静岡市で開催された「全国お茶まつり」では「水出し冷茶元年」を宣言してPRが行われた。また、和紅茶も、海外産紅茶とは異なるうま味を持ち、ストレートで飲むとほのかな甘みを感じられると好評だ。
 さらに、海外市場の開拓に向けた取組みも活発化している。緑茶の輸出額は、平成16年の18億円から26年には78億円へと、10年間で4.3倍に増加。本県でも、27年に「静岡茶輸出拡大協議会」が設立され、海外市場動向に関するセミナー、海外見本市への参加、商談ツアーなどが実施された。海外市場は、国ごとに異なる残留農薬規制への対応が必要であり、需要の多い抹茶では京都・宇治抹茶のようなブランドを確立できていないなど、課題は多い。しかし、ユネスコ無形文化遺産登録で和食ブームに弾みがついたことは追い風であり、経済成長に伴い生活水準が向上しているアジア諸国でも市場拡大が見込まれる。需要の取込みを図るための茶商のさらなる工夫が期待される。

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